「祭 GALA」は文字通りお祭りだ

これは、祭 GALAを観に行って2週間ちかくたったのに今更書いた感想であり、感想であってレポではないものです。
演目の思い違いもあるし、なによりオタクが好き勝手に感想を書き散らかしているものなので、もし読んでいただけるのであれば。なんか、元気な時につまんで読んでください。

『オープニング GALA』

降りた幕に大きな鳥居。でもどこか幻想的なちょっとサイバーさも感じる姿、思えば開演前のこの出で立ちにもちょっと和と洋の融合は入ってたのかもしれない。
幕が開くと中央に大きな白い鳥居、その両脇には白い鳥居が一つずつ。それぞれの鳥居の前には3台の大きな独立した赤い背丈の高い台。そして、その頂上にはコシノジュンコさんの手かげた衣装を身にまとって雄々しい獅子のかつらをつけた3人の姿。

いやーーーーあがるよね!!!!


曲の記憶が薄いんだけど、ビートとジャギジャギしてる音がかっこよかった事、それから始まりがテンション上がる感じだったことだけは覚えてる。
去年の滝沢歌舞伎のオープニングも台に乗ってそれが前にせり出てくる感じだったけど、こう、かけるエンジンの種類が違うよね。やっぱり今年は「祭」なんですよ。お祭り始まるぞーー!!が全力のオープニング。

ひかるがラップしてた気がする、あと3人がぽんぽん歌唱を回してて、ふっかと宮舘くんの高音もあったような気が、する。いかんせん聴覚由来の記憶力が弱いので何も覚えてない。

ただ、宮舘くんの顔がきれいでびっくりした。顔がいい、顔がいいぞ宮舘涼太。いや、ひかるもふっかも、ひ!っていうぐらいかっこいいんだけど、お顔が最高だったぞ宮舘涼太
その日の朝ラヴィット見てから行ったので「あの人(ラヴィットに出ててかくれんぼで性癖ついてくるカメラマンやった人)が、あのひと!(獅子のかつらの下でしゅっとしたかっこいい人)」っていう、ちっちゃいこがお母さんの手を引っ張ってママ見て!見て!!!っていうあの状態になった。

『Dancing floor』

オープニングのぶちかましてくる衣装からぱっと切り替わって現れたのが、背中にそれぞれの一文字を纏ったタキシードスタイルの衣装。前が白で後ろが黒。シンプルというか形きれいだなあ、背中のそれぞれの筆致も違ってかっこいいなと思ってたら、その背中見せたまま台の縁に立って位置を探り出した。「いや、え?まさか??」とか思った瞬間に3人台宙したよね。2mちょいありそうな台の上からきれいに3人飛んでったよ。嘘でしょ。すごい失礼なのは承知なんだけど、まさかふっかの台宙見れると思ってなくてまじでびっくりした。すごい、ふわっと飛んでった。

そんな衝撃から一転して、曲調自体は多分結構シュッとしてて、こうLOVE TRIGGERをかなり大人しくしてより大人っぽくした感じ。だからかな、横一列に3人並んで踊ってるのを見てものすごく少年隊みを感じたんですよね。
あと、衣装が揃いだったからよりダンスの違いを見て取れたような記憶があって、ひかるは余裕を感じる動きと指先と表情がセクシーで、ふっかは多分一番振り付けに忠実なんだろうなっていう二人の間みたいな感じ何だけど、それがとてもきれいで。宮舘くんは、関節がぎゅいんぎゅいん曲がっててセクシーだった。女性的なエロティックをちょっと感じました。
踊りが本当によく見えて、まさにDancing fllorでした。

『新世界(岩本ソロ)』

はいかっこいい!ひかるかっこい!!ひかるが世界で一番かっこいい!!!
さっきまでがブルー暗めのライトだったから、黄色っぽい衣装とライト、そしてライトを受けて金色に輝く鳥居みたいな鉄棒がすごく新鮮というかばしっと目に飛び込んできて、かつその鉄棒に絡みついてるひかるは、なおかっこよかったです。
いや、鉄棒なんだけど、トンチキ演出じゃないのよ。かっこいいの。しかも、そのぶら下がってる状態から下の方にあるソファに飛び降りるんだけど、その後のあぐら組むところまで含めて超かっこいい。

まず衣装なんですけど、今まで散々衣装で露出度の高いひかるを見てきたのに初めて「なるほど、これが筋肉も衣装ってやつか」ってなるぐらい筋肉の落とす陰影が美しくてだな、双眼鏡でめっちゃ上腕二頭筋と三頭筋見てました。筋肉の描くゆるいカーブと筋が作る影がだな・・・美だったまじで。
あと、この曲中激しいダンスは確かしてなくて、座った状態で手と肩から上、あと表情で見せる感じが多かったような気がするんだけどね、それがまたかっこいいのさ。少ない動きでの情報量がとんでもない、一挙手一投足がすべて絵になる。背景の仏教っぽい飾りも含めてまじで釈迦。

そのあと、修行僧みたいな笠を被った人たちが出てきてひかるのまわりで修行という名の舞(腕立てとか)をするんだけど、ちょっとコミカルで楽しい。例えば、ひかるがバク宙するか?するのか!みたいな予備動作をしたと思ったら、修行僧の人達がしてひかるはしないでいたずらっぽく笑うとか。ひかる(お師匠さん)の周りで腕立て始めるとか。

ひかるって、かっこいいのに可愛い言動を急に見せてきて困るみたいなことが度々あると思うんですけど。その可愛いの中には茶目っ気やいたずらっ子っていうのも含まれてると思っており、そんな姿をこの演目で見られて非常に非常にありがたかったです。最初のSASUKE的パフォーマンスもありましたし、極限まで削ぎ落とした動きで魅せるかっこよさもありましたし、ひかるぎゅっと詰め込みました!って感じでした。

曲は。。確か。。ラップした。多分。。

『あの日の少年(深澤ソロ)』

さっきまでのバチバチ岩本照タイムが終わったあと紗幕が降りて、暗転。
舞台上紗幕の後ろに白い台が現れて、その上にふっかが割とラフな感じで座ってる。
amazarashiのライブみたいな感じで紗幕に歌詞が浮かびあが、あ、深澤辰哉のバラードだあああああ!!!!
声が綺麗、透明感やばい自発光してる、甘いけど甘ったるいんじゃなくて爽やか。夜中の深澤の電話は惚れちゃうから出るなどころじゃない、今だよ今危険。ふっかの歌を長尺で、しかもバラードをきちんと聴いたのが初めてだったから「これを聴けただけでGALA来て良かった」の気持ちでいっぱいだった。
でもそれだけじゃなくて、歌詞がすごく良かった。
あの日の少年っていうタイトルにあった、この舞台に立つよりもずっと前の壁の前に立っているときの自分、あの時諦めなくてよかったみたいな歌詞。それを歌うふっかの前の舞台で、ジュニアの子達が白い衣装で踊るの。
彼らはそのあの日の少年なわけで、過去の自分に向けてもだし、その少年たちに向けても歌っているのがすごく良かった。それがそのまま、ふっかがこの子達を優しく見守ってることにもつながって、余計ぐっと来たよね。。
ふっかもっと歌ってよ、可愛いのもかっこいいのも楽しい曲も聴いたから、いつかまたバラード聴かせてほしい。

あと紗幕の演出もすごく良く、「新世界」以上に動きが制限されているから、その分映像で魅せる部分が多いんだけど、歌詞の表現とか、満月と星空と文字が立体的に交差する感じで奥行きが生まれる所とか、映像投影ののっぺり感がなくてすごく綺麗だった。
その映像演出はふっかの曲の終わりにも生かされていて。最後一人で立つふっかの周りに、紫の縁の円がぐるっと現れて、そこに手を伸ばすと縁に赤が足されて、塗りつぶしの赤い円になりそれが次の宮舘くんのソロ曲に繋がるっていう…強かっこいい演出でした。

『MOON(宮舘ソロ)』

宮舘担の夢全部叶えたろかスペシャルこと、宮舘涼太ソロ「MOON」。
今思えば、ここ最近宮舘くんはよく「こういうの好きだよね?」っていうところを私達オタクに見せてくれていた気がするんだけど、まさかこんなにも濃縮した「こういうの好きだよね?」を魅せてくれると思わなかった。

ふっかソロから受け継いだ赤い円が消えるとそこには、障子窓とそこにうつるシルエット。
椅子にゆったり腰掛けた横からのシルエットで、手には煙管。"キセル"っていうより、"えんかん"って読む方がぴったり来る感じの舞台セットとシルエットなの。そんな宮舘さんがさ煙管くわえたと思ったらそれを口から離して、何したと思う?

煙ふかしたよ。

けむり!はいた!みやだて!

推しが!煙!貴重な喫煙シーン!

人間つうのは、強い印象を受けた時に視界の見え方が変わるっつうのはまあある話ですが、もうさ、アップ。双眼鏡覗いてたたとかじゃないの己の視界がズームしたの口元と煙に。するでしょ??シルエットとはいえだよ、まあ見ることは難しいなと思っていた推しの煙吐き(喫煙)シーンだよ??
このときはまだ嫌でも、その直後に歌うんだから煙を口に含むのリスキーじゃない?影自体が映像だった?それとも何かしらの装置?とか思ったんだけど、後日テレガイのレポ写真見たらさ、吸口がBAPEっぽい形なの。もし吸ってないなら、煙管に合わせた方がいいじゃない、でもあえてあの吸口の形してるってことはだよ、BAPE使って吸って煙吐いたって、ことじゃない
の??って私は思うことにしました。

その煙吐きシーンにぎゃあああってなっていたら、丸い障子窓が中央から半部に割れて、御本人が登場されるわけですが、ここで私のことをいい意味で裏切る黒スーツ宮舘が登場するわけですね。舞台セット的に和柄とまではいかなくてもちょっと中華っぽい感じのテイスト入ってるかなと思ったら、上が短い丈のジャケットで足の長さが強調されるボトム、そして全体に広がるスワロフスキー系の赤いビーズ。ここ大事です、スパンコールじゃなくてスワロ系。輝きが違う。小さいけれど凝縮された光のまばゆさがすごい。
煙管を脇に置くと、そのまま前に出てきて曲がスタートするわけですが、曲、曲、思い出せないかっこよかった、おしゃれだった気がする…全部視力に持っていかれてる最低。もうこの宮舘くんが出てきて歌い始めたあたりでもう、体がぎゅっと締め上げられる感じというか呼吸持っていかれてる感じになってて、ファン1日目の驚き方してた気がする。

全体の演出としては、遊郭か吉原か、そこで働く遊女と宮舘くん(若旦那?)の悲恋だったような気がする。
女性のダンサーさん達は多分遊女を表していて、その人達とそれぞれペアダンスみたいにするんだけどそんなに接触がない=誘惑されてもなびかないし。佐久間くんが「涼太は閉じ込めれば閉じ込めるほど良い」みたいなこといってた、赤い格子の柵を檻のように立てて宮舘くんを閉じ込めるところは。一見すると遊女のポジションにも見えるけど、その後のスクリーンを考えると、想い人のことを思ってその人との立場に立ってるのかなあとか。
パフォーマンス中に背景のスクリーンに女性と男性が手を取り合っているシルエットの映像が流れていたから、多分これが想い人と宮舘くんかな。歌詞が頭の中に残っていなくて妄想でしか考えられないんだけど、MOONって曲から考えると「月が綺麗ですね」とか、どれだけ満ちても終わりがない(月齢周期)とか相手への思いの歌だったのかな。。ごめん宮舘くん。。歌ちゃんと聴けなくてごめん。。

で、一緒に行った人に聞いたら落ちサビで照明がパーーンってなったあとに自分のネクタイをくいっと引っ張る仕草があったらしいんだけど、何故かそこ記憶がなくて。そんな、美味しいシーン見逃して他の悲しすぎるんだけど、Xで感想探してもみんな出だしと檻と衣装の話はしてるんだけど最後の方書いてる人そんなにいなくて。
もしかしたらみんな途中で宮舘くんに記憶奪われてるのかもしれない。物事には対価が必要なので。見たかったものを見せてもらった代わりに最後の大事なところの記憶を。。

っていう冗談は置いといて。
本当に宮舘くんは私が見たかった宮舘涼太を見せてくれた。まじで感謝しかない。
少しお話感があって妖艶さを感じるモチーフ、女性的なテーマなのにそっちに振れすぎない可動域の広いダンス。記憶の中で薄れてしまってるけど、あの演出の感じなら歌の中で高音とかもあった気がする。もう本当にありがとうしかない。
宮舘涼太 ✕ ◯◯で見たいものって結構あるんだけど、年明けてから本当にそれをたくさん見せてくれていて、それスノの
だてこじ ✕ 大量飯とか宮舘涼太 ✕ 時代劇とか宮舘涼太サイコパスとかとかとか。
その中でより叶わなそうだと思っていた宮舘涼太 ✕ 女性的モチーフの演目って。ほんっっとうにいいんですか、何度でも言うけど見せてくれてありがとうすぎる。
これ以上書いても同じことしか言わない気がするのでこのへんで

『三武将』

スクリーンでの導入のストーリーが終わったあと、舞台後方に秀吉・信長・家康の幕がすとーんと降りてきて大人数での乱戦殺陣のスタート。ほんの少ししてから黄赤紫の甲冑を着た3人が現れて乱戦に混ざっていったんだけど、どうやら、座長3人組じゃない。着替えのための場繋ぎなのか、それともストーリー的に意味があるのか、はたまたあれはそれぞれの部下なのか。みたいなことを考えていたら、それぞれの武将のシーンが始まりました。

 

-家康-

MOONでの自信満々妖艶宮舘涼太はどこへやら。下手の台の上で、薄い布の上でふと目が覚めたら(気がついたら?)たくさんの敵に囲まれて、明らかに動揺しておろおろしている宮舘くん。
私ここで勘違いが発動して、直前の3武将が他の人だったから現代からそれぞれの武将の中に座長3人組が飛ばされちゃったんだと思ったんだよね。家康で言うなら目が覚めたら異世界転生してた宮舘くんみたいな。
だから、周りの人の攻撃を怯えてたみたいに避け続けて、敷いてある布引っ張られてなすがままに動かされたり、舞台の上を逃げ回り始めたときも、敵を切るのをためらって刀を抜かずに鞘で防いだりなんだり。
そりゃ異世界転生してきたらそう怯えるよね、だって現代人だもん。みたいなことを考えていたら、覚悟を決めたみたいな顔をしたあと刀を抜いて敵に切りかかっていく。宮舘涼太✕殺陣って考えると宮舘最強NO.1(すがちゃん最高No.1のリズム)みたいな殺陣を想像しちゃうんだけど、ちょっと腰が引けてる感じの弱い殺陣なのがまたとても良かったです。弱さを含んだ宮舘涼太最高!!
そしてはける直前あたりで的に刺されてしまう家康宮舘。瀕死の怪我なのではそれはと思っていたら、ちゃんと立ち回れるけどやっぱり怪我がひどいらしく、あれだよねもう、弱ってる宮舘涼太最高!!

-秀吉-

宮舘家康がはけていったあと、舞台中央後方の秀吉の幕の前にスポットライトその中でイライラした表情で立ち上がり座っていた軍師椅子を蹴り倒す深澤辰哉。おろかなわたしはこの時点で、あ、異世界転生じゃない!!!って気づきました。なのでさっきの家康は臆病で弱かった家康が的に立ち向かえるようになるまでを表現してたんだなって。

話戻して、もうさ、苛ついて椅子を蹴り飛ばす深澤秀吉が最高。もう最高。普段見れないものをみせてくれるありがとう「祭 GALA」。ふっかは秀吉さんなので、立ち回りがとにかく小技が効いてかっこいい。攻撃してきた相手を捕まえて殺陣に、攻撃を避けるときは最小限の体の動きでかわす。さっきまでの家康ががむしゃらに敵に向かっていく殺陣なら、とにかく余裕を感じる身のこなし。かと思えばあまりにも敵の数が多いから、旗を槍のように使ってなぎ倒していく。
もうさあ、こういう戦い方する人大好きなの。地形やその場にあるものを最大限に使ってかつ、賢く戦っていく感じ。まーーじでかっこよかった。

-信長-

舞台中央に階段を備えた高台。その中腹ぐらいに信長であらすところの岩本照。岩本照✕織田信長。すぐに立ち回るわけじゃなくじっと高台の無効に映し出された侍の人影を睨むように見ている。と、その人影に叱責されてるみたいに右に左に打たれる仕草。これ私にはそのシルエットで映し出された影の髷の部分がちょっとぼさっとしてる感じに見えて、信長のお父さんなのかなとか思って見てました。親御さんにあんまり愛情かけられてなかったというかそういう話なかったっけなあ…みたいな。それか現状に甘えそうになった時にもう一人の自分が叱責してるみたいな。
そうこうしていたら、舞台が確か赤いライトで照らされて本能寺の変のように右腕を裾から出して片方はだけた状態。もうさあ、信長さんの殺陣なの。一刀両断。余計に動かない、というか周りの敵に合わせて動かない。自分の進む道の先に敵がいたからなぎ倒す。的に合わせて軌道を変えないの。秀吉と同じく最小限の動きで動くんだけど重さも違う、人達が重い重い。まさに覇者。
最後は高台の上で誰かの首をひっつかんでじっと見つめたあと、自分の首に刃を当てて自害されておりました。

-合流後-

信長のあの自害を考えると、3人が合流してる時点の世界がもう死後の世界のような気がする(ナレーションでもあったっけな…)3人が登場後大人数での乱戦に。ここでは宮舘家康を中心に見てたんだけど、もうさ、いつもの宮舘最強No.1殺陣じゃないの、戦いに慣れてないというか他2人に比べて必死さが滲むというか、去年までだったら刀での殺陣の合間に肉弾戦も挟んでたりしてたんだけどそれもそんななかった気がする。

乱戦の後、周りの敵が全員いなくなって3人だけになる舞台。
ここから良かったなあ。やっぱりそれぞれのキャラクターに合った殺陣を繰り広げるんだよね。特に好きだったのが、このあたりから家康宮舘の攻撃手法に蹴りが増えたこと。信長と直接戦ってボコされる中で戦い方を身に着けた感じがしてとてもよかった。あと、信長家康が戦ってる時に少し離れた位置で静観している秀吉深澤の佇まいとか最高!!

で、最後に信長が家康のことを思いっきいり貫くんだけど、この時の家康宮舘の表情がSANEMORIの時に見た義賢さんの最期後ろから貫かれたときのことを思い出してしまい。。しかも今回は、宮舘くんとひかるでそれをやるっていうのが、見てはいけないものを見たというかこう、そこ考えたのはひかるじゃないとは思うんだけど「SANEMORIのあの時の舘さん見たからさあ」の岩本先生ありがとう。好きでした。

その後瀕死状態でふらふらしながら、後ろにあった高台の階段をなんとか登っていく家康さん。もう、くもんに歪む表情が!方を上下させる呼吸の仕方が!一年前に見た義賢さんを彷彿とさせてしまい、もうSANEMORIの亡霊オタクの私は、私は。
しかもその後階段飛び降りなんですよ。去年滝沢歌舞伎でやったあれ、ちょっと記憶が定かじゃないんだけど去年って飛び込む時に後方に向かって落ちていった気がしたんだけど、今年は客席に向かって落ちていくんですよ、あと2階席から見てるから飛び込む先が今回はちゃんとみえて「うわあ・・・高いぃ」ってなるの。そこにあの瀕死家康宮舘が刀を振るって落ちていくっていう。。いう。。
最高ありがとう・・この演出考えてくれた人ありがとう。。。無事に去年の亡霊はまたその存在を強くしいつかまた命を賭す系演技を見たいと思うようになりました。

『Reincarnation』

ポールダンスフライング。
薄暗い青と白い照明が幻想的な中で行われる、幻想とはかけ離れた超フィジカルパフォーマンス。
これ怖い話なのが、さっき階段から飛んだ人がやってるんだよね。。よく考えたらMOONから続いてるから3連続パフォーマンスになるわけで、頭の中で雑誌のインタビューでひかるが言ってた「舘さんがめっちゃ汗かいてキツそうな顔してるところが見たい、なんでかって去年SANEMORIを見たから」が頭の中を駆け巡るわけ、と同時に思うわけ実際これやろうって言ったのが誰だかわからないけど、岩本先生本当にありがとうございましたって。

演目自体は本当にシンプル。天井から降りてくる2種類の棒を使うだけなの、あとフィジカル。棒に己の筋力だけで掴まりながら、逆さになってみたり回転してみたり。
望遠鏡でさ、表情とか見てたんだけど。舞台上から勢いをつけて駆け上がるみたいにフライングに入るところがあるんだけど、その直前に「行くぞ」みたいな表情でふって息を小さく履いて宙をみてから飛び立つんですよ。みんな見たことある人もない人も想像つくと思うんだけど、自分の中でも難しいことに挑む時の宮舘涼太のあの表情!!最高!!
それから、ぎっちり張った筋肉の上にうっすらのっかる脂肪(こそぎ落とすとひかると同じになる)によりむちむちの張りが生まれた二の腕最高!!!ありがとう!!

あと、足を広げたりする紐がついてる棒とついてないけど足を引っ掛ける返しみたいなのがところどころについてる棒の2種類があるんだけど。
その返しの付いてる方の棒を使ってさ、空中でポールダンスするのよ。見てる時は「あああきれいすごい」なんだけど今冷静になるとさ、人間そうは動けんやろがい重力っていうものがあって地球には!!になるわけ。
返しはついてるけどちょっと足引っ掛けられるぐらいなの。だから、座って安定するものじゃないのねあの感じだと。というか棒に脚をグルッとかけて座ってるように見せる時とか、返しもしかしたら使ってないんじゃないかな、使ってたとしてもそんなの椅子の代わりにもならないので結局腕と足で全部固定してる事になって、フィジカル。。。とんでもねえフィジカル。。になるんですよね。。

でもさあそんなフィジカル全力の演目なんだけど、やっぱり優雅に見えるんだよねえ。
宮舘くん以外に二人ダンサーさんがいてその二人の動きと相まってめっちゃ優雅。color me liveを空中でやってる感じというかなんというか。フィジカルですべてを制し優雅に動く、まさに宮舘涼太。。かっこいい。

『お化け屋敷』

-井戸-

「Reincarnation」が終わってから、花道にすすすっと運ばれてきた井戸、そこには深澤さん。死に装束に頭に三角のやつ(天冠っていうらしい)に矢が刺さってていかにも幽霊!!深澤さんが舞台の真ん中にまだぶら下がってる宮舘くんに向かって「家康くん!家康くん!」って話しかけるの。まってあれは宮舘じゃなくて家康だったの??あの臆病で弱い家康がいつの間にフィジカルモンスターに、っていうのはおいておいて

こっからの掛け合いは皆さんがXやその他のレポでよく流れてくるのでよくわかるやつだと思うんですけど。
通常30秒のところを10分以上かけるっていうやつ。
私が見た時のネタはこんな感じでした。

・ぶら下がりからゆるゆる回転しながら降りてきた宮舘くんが「目がちょっと回って」みたいなこと言いながら花道と逆方向の上手の方に移動していき、ばしっと止まったったと思ったら赤い照明とバラの花びらが舞う。
深澤「絶対仕込んだろ!そんなのなかったぞ!」

・ペットボトル水一気飲み。口も隠さずに全開で見せてくれました。水が喉に合わせて押し戻されることなく重力に従ってきれいに無くなっていくさまがきれいでした。

・ラヴィット!出演日なので
深澤「今日ラヴィットだったでしょ?」
宮舘「はぁい」
深澤「何時に起きたの?」
宮舘「ごじ(こころなしか自慢気)」
みたいなやりとり。そのあと「わー俺起きてないわ」「見てよちゃんと」「いや見ましたよ!でも5時には起きてない」みたいなやりともあった気がする

・井戸の上に四つん這いで跨った宮舘くんを、後ろからふっかが押したら井戸に入るんじゃなくてそのまま井戸の反対側にすっと降りていく

・井戸の上で二人が顔を寄せて、このシーンが長いどうの話してる時にすごい真剣な顔してるのに、宮舘くんの顎からリズムよく汗が滴り落ちる

みたいな!
宮舘くんがまじで呼吸と同じぐらいの数のボケを突っ込んできてそれをひたすらに打ち返していく深澤さんすごかった。イメージはスカッシュ。本当はもっとあるんだけど、あまりにも宮舘くんがノータイムでボケ続けるので殆ど覚えてない。
ただ、あれだけの数ボケ倒してそのボケをすべて捌くうえに次のボケに繋がりそうな話題をさり気なく混ぜてかえす深澤さんすごいなって思いました。あと、宮舘くんに全力で振り回されるふっかはとてもとても不憫で可愛かったです。

-深澤無双ターン-

宮舘くんをなんとか井戸の底に押し込めたあと、舞台上で繰り広げられる深澤無双ターン。
MCの力を余す所なく使い倒して、ひたすらトークでつなげていくそのさまはすごかったです。ジュニアの子たちが幽霊やおばけとして出てくるんだけどその子達を一人ずついじっては笑いを取り、一反木綿を気合い入れて振りすぎたせいでまた支えの棒が折れちゃったのもめちゃくちゃ笑いに消化するわけでもなく、さらっと笑いに昇華し、そのあとのジャック・オ・ランタンの子とのやりとりも可愛く。
こう、なんとういかグダるっていうところがなかったんですよね。きれいに場を回していくのがすごかったなあ。

個人的に一番「お!」って思ったのが。ふっかの講談とか落語みたいな語り口の場面。今回全員がなにか新しいことに挑戦してるなと思ってたので「なるほどふっかはこれか!」ってなりました。
伝統芸能としての講談師や落語の語り口、深澤さんのいい声で語られる口上が、多分これ来年再来年と「祭 GALA」続いていく中でも演目中に残って磨かれていくんだろうなって思わされるものでした。あと、このパートが独立して一つの演目にもなりそうだなって。それぐらいまた聞きたい!みたい!って次が気になるものでした。

あと好きだったのがダンシングパーティータイム。
VVV前で舞台上に演者全員が幽霊の装束で倒れている中で、ふっかの「ジャック・オ・ランタン、日本にも様々妖怪がおりまして・・・」から始まる高速妖怪詠唱に合わせて太鼓がリズミカルに打たれたと思ったら、舞台上が黄色のライトでギラッギラに照らされて、太鼓の軽快なリズムとふっかの笛によってカーニバルのていになり、舞台上で倒れてた亡者が全力で踊り散らかすっていう。もう全員全力で首振るし踊り狂うの、最高!!!超ハッピー!。
通常は1回だけで終わる所、この日は太鼓の先生によるアドリブで2回目が始まり、ふっかも笛吹いてはいたんだけど「うるせえ!!だまれ!!!」みたいな叫びで終了するっていう。ね。わかるでしょふっかのあの感じ、私好きなんだ、みんなもでしょ?大声で場を制するちょっと口の悪い深澤辰哉って最高だよね。

-VVV-

舞台中央に例の井戸。そこから?頭に斧が刺さったひかるが出てきて、刀が刺さった宮舘くんが出てきて3人集合からのVroom Vroom Vroomなんだけど、ここでもふっかがツッコミ無双。
宮舘くんがボケ倒すから、その合間に比較的普通のことしか言ってないひかるも相乗効果でボケ倒してるように見えて、子守深澤辰哉が発動してよかったです。深澤さんが怒涛のボケに必死にレシーブする姿のオタクなので。

この日のボケで覚えてるものは、宮舘くんが頭に刀刺さってるのを触ってるうちに取っちゃって直さなきゃって言ったら暗転。
暗闇の中で直したりなんだりしてる中で、だてさんなんかやろうとしてるでしょ??ってふっかに言われた宮舘くんが「いや!ひかるの方がやってる!」って反論したりしてなんやかんややって明転したら、頭に刺さってる刀カチューシャが目のところに移動してて見た目がよりやばいボケでした。

VVVの幽霊バージョン、かわいいのと動きがたまにコミカルなところがあって幸福度高かったなあ。VVV中にスクリーンには所狭しと妖怪たちがアニメーションで動いててそれもあいまって楽しかったです。

ここで、一回全員の紹介みたいなのがゲームのキャラクターカード風に紹介されるんだけど、ふっかのHPとMPが誕生日にかけてるせいでHP:5とMP:5て貧弱だったのとか宮舘くんの得意技が下唇ペロみたいななんかそんな感じで、ひかるはご想像どおりの筋力完凸でした。

『祭り』

-三番叟-

会場側まで少し明るくなる照明と舞台上には囃子と三味線方その真ん中は奈落がぽっかり空いている。今までとは違う、歌舞伎の舞や狂言とかの時ぐらいの明るさで、舞台の床もはっきり見える混じりっけない明るさ調整だけの照明。
舞台上には後方に幕があったような気がするけどそれ以外は今までみたいな現代的なセットはなし、上手と下手に八の字なるように三味線方と囃子方
もうね、もう、ここで駄目だった。
ここまでの演出に比べたらセットも音圧も照明の色数も少ない、本当に俺等を観ろ!って状態。
和と洋の『融合』ってあったから伝統芸能に全振りした演目はないと思ってたから、宮舘涼太がガチめの伝統芸能に身を投じる機会をこの目で観ることなんてもうしばらくないんだろうなあって。
なのにだよ、この新橋演舞場というあのSANEMORIをやった場所でまた観られるなんて、こんなすごい機会もらっていいの??ってなるわけ。

そりゃ事前にWSもレポを見てたから、鈴を使った伝統芸能を強めにミックスした演目があるんだろうなあとは思ってたけどさ、まさか、こんなに伝統芸能に振った演目だとは思わなかった。
しかも今回大向さんが入るっていうのもわかってたから、この時点での期待度と興奮がすごくて、勝手にあのぽかんと空いた奈落から一番に出てくるのは宮舘くんだなって思っちゃうぐらいには舞い上がってた。

でさ、実際に始まるわけじゃない。もう、もうね、なんか、涙ぼろぼろでたの。そんな演目じゃないのに。感極まりオタク過ぎた。
歌舞伎化粧なしで舞う宮舘涼太観てたらもうかなり駄目だった。
袖の払い方、腰の落とし方、重心の低い歩き方、首の動かし方に、西洋の拍(カウント)を取らない舞い方、ターンをする時の目線の動き方。もうね、ぶわわわわって感情の波が上がってくるのさ。個人ソロ曲とフィジカルisパワーフライングで観たい宮舘くんは全部見れたー満足!って思ってたから100点のところにもう100点乗っけられた気持ち。
宮舘くんの体の動かし方が歌舞伎や日舞、能、狂言の日本の伝統芸能の動きに合ってるのかもしれない。1年ぶりの伝統芸能演目に挑んで身を染めた宮舘涼太はそりゃもうかっこよかった。
でもそれだけじゃなくて、ちょっと悪い言い方しかできないんだけど、例えば言い回しとか本職の方に比べたらこの先練習したらそりゃもっとうまくなるよなあ、みたいなところも見えて。だからこそあのSANEMORIの時の食らいつく感じもほのかに見えちゃってさ、なんかもう感情!!!!情緒が🦋!!!
観たかったんだよ……たまにさ、見栄を切ったりするじゃんバラエティで。あれ観る度に「ガチ公演のなかでガチの動きでみたいなあ」って思ってたから、ほんと、ほんとこの演目入れてくれてありがとう。

割と序盤で感極まってたので三番叟中の記憶が飛びに飛んでるんだけど、
次の人が来るまでびたっと舞台中央で中腰で止まってるいわだてとか、3人集まってからの中腰でコサックダンスみたいに足出す動き、義仲が戦う時に甲冑つけてやってたなあとか、拍子木のリズムに合わせて3人が綺麗に舞ってたなあとか、ひかるが花道から移動しつつ手先足先に神経行き渡った、かといって力強すぎるわけじゃない絶妙な力加減で舞ってたなあとか、ふっかが持ち前の身軽さで、文字通り舞うように踊っていたなとかは覚えていて。
3人がこれまでと違う伝統芸能に挑んだっていうの込みでこの演目が見られてすごく嬉しくて興味深くて幸せでした。

-猪鹿蝶〜狐オカメひょっとこ-

さっきまでの伝統芸能に、今度は現代アレンジを加えていったのがこの演目。大きな猪鹿蝶の花札のパネルとセット。3人合わせて衣装をぱっと脱いでチェンジしてからのスタート。
序盤でまず宮舘くんが舞台に残って拍子早めの舞を踊っていたら、突然狐のお面をつけられちゃう。付けられた瞬間からまるで取り憑かれたみたいに動きがお狐様のそれになるんだけど、これがもうね好き!肩と腰を落として、手をグーにして前に揃え、小首を細かくかしげるみたいな、猫科動きのそれになるわけですよ。もーーーね、本当に好き!!
表現力がすごいんだけど、でもなんだろうな洋の表現じゃなくて和の表現での表現力。抜きと止めのあの絶妙なイージングの感じがとにかく見てて気持ちが良かったしあと宮舘涼太がそこから消える。本当にお狐様が残るの。お面で顔は見えないけど、細かい首や手の動かし方、ぴょんぴょんっていうジャンプとかで表情がわかるし、なによりその動きに魅せられてる。
SANEMORIの時に感じた、顔見て宮舘くんだって認識できないけどただただすごい!!っていうのがわかるやつ。
宮舘くんって割と動きで宮舘涼太だってわかるんだけど、このときは宮舘涼太じゃなくて、お狐様取り憑いたお狐様の動きだったんだよなぁ。

その狐舘はトランポリンみたいなのがあるセットの後ろにコンコン消えていくわけなんですけど、次に戻ってくるのがいわふかの二人で。
2人も何かしらの存在にお面をつけられておかめ(奥さん)とひょっとこ(旦那)になってしまう。
ここ、2人の表情は全然わからないはずなのに、また動きと連動してお面に表情が見えるの、本当に3人ともすごい。
おかめさんは旦那さんを待ってるんだけどか「待った?」みたいに肩ぽんぽんするひょっとこ見て「あんたじゃないわよ!やめて!」みたいな顔するの、動きなんだけど見えるの、顔が。
めげずに何度か声かけるんだけどそしたら「うちの人はあんたみたいな顔じゃないわもっとかっこいいんだから!」みたいに言われちゃう。「あれえ??まじ?なんでえ?」みたいになったりちょっと拗ねたりしてるひょっとこさん可愛かったなあ。
ここの2人の身体表現すごかった、ただコミカルに演じてるだけじゃなくてちゃんと拍子にあわせて(でも西洋的なカウントにならないように)魅せるの。首の角度とか手の動きとか、ほんと表情が見えるんだよ。すごいよね。

んで、ここで狐舘さんが帰ってきて場をさらにかき回していくんだけど。どうやらこのお狐様すげえいたずらっ子らしい(私の解釈)。多分おかめさんが旦那をわからないのもお狐様の妖術的なやつな気がする。それから、お祭りに来た人たちを化かしちゃおう!みたいなそんな感じ。
そこからは周りのアクロバット隊の人達も巻き込み巻き込み翻弄し、元凶のお狐様を捕まえようとしにきた人達だったのか、それともおまつりに来てた人にちょっかい出したのか、狐舘が両手をくるんてする動きに合わせてアクロバット隊がバク宙したり、みんな並んで転がってから足をV字に開く、降参しました!のポーズをしたり、とにかくいたずらしまくってた。
そこからの記憶が薄くて、宮舘くんのお狐様の動きがとにかくよかったなあとか、顔隠したアイドルのこの表現に惹き込まれて惚れ直すってことはもうこの人から離れられないなあとか思ったりしてたら、気がつけば櫓に3人とも上がっててお面取れてて着物の袖をばっと脱いで口に扇くわえてた。お狐様様は多分満足してどっか帰っていった。………記憶…どっかいった…お狐様に記憶持っていかれた…。

-盆踊り-

楽しい盆踊りゾーンに入るわけですが。
またしても、楽しくて覚えてない。宮舘お兄さんとみんなで踊ろうの前で唯一覚えてるのが、演者全員ぐらいの勢いで楽しそうに掛け声付きで踊って、三角形の隊列から横一列に変形するところで。
これ私の記憶間違いのよう気はすごくするんだけど、どこかの歌舞伎公演の演出のなかで(斬新な、新しいと言われる類の演出。多分平成中村座のような気がするんだよなぁ…)、今回みたいな走る感じの振り付けで踊ってるところから隊列変更する場面があったような気がしていて、いやもしかしたら劇シネとかで観た舞台かもしれないんだけど。それを見ながら「あーこういうところにも先人のを取り入れてるのかなぁ」って思ったりしたことだけ覚えてます。

宮舘お兄さんとみんなで踊ろうはさ、己のダンスというものへの記憶力のなさであやふやな動きでなんか踊ったのを覚えています。
「ミュージック、クゥォモォン!」も聞けたし。あれ宮舘くんの持ちネタになったんだね。かわいいね。
最後に威勢よく「よくできましたぁ!」って言われたの嬉しかったです。ありがとう宮舘お兄さん。

『変面』

去年までの変面は枚数が9枚に増え、触覚も長さを増しバランスが取りづらく動きづらいなかでのパフォーマンス。
GALAの座長は3人だけど変面の色は9人のメンカラっていうのに今年も愛を感じました。
そして、今年の変面今までと大きく違うのがレーザーでの演出。体の周りをレーザーが取り囲むとか舞台上四方八方からレーザーが縦横無尽に動き回る、とかだけじゃないのよ。
レーザーとダンスするの。レーザ"で!じゃないのよあそこまでいくと、レーザー"と"ダンス。ひかるが手を動かせばその手に吸い付いているようにレーザーが舞う。
なんで、レーザーと手が、ずれないんだ、岩本照。
足でレーザー消すのはまだギリわかるの、足を差し込む始点が見えるからね、ずれないだろうってわかるの。でもさ途中のレーザーを槍みたいにぶん回すところから全然わかんなくて。手元を双眼鏡で覗いたんだけど、それでもぶれてないの、手にピッタリくっついてるの怖い。タイミングをビッタリ合わせてるってことでしょ???いやそりゃ理屈ではわかるけどさ、それを形にするのすごい、こわい、畏怖、ひかるすごい。

『演舞』

待ってくださいちょっと、ここに来てまだアクロバット入るんですか??っていうレベルでパフォーマンスぶち込んでくる演舞。ここでもまた頭をかすめるひかるの「2人には肉体的に『これはキツイ!』って思うことに挑戦してほしい」の通り、ロンダートからのバク転や足を持ってもらってのバク宙、名前がわからないけどそれ以外のアクロバットも全体的に散りばめて。
なにより深澤さんのアクロバット!!Dancing floorでの台宙が最初で最後かと思ってたら、そ、そんなに見せてくれるんですか???になってしまって感激が止まらなかったよね。
あとね、あと、刀投げもあってさ。今回は宮舘くんとひかるの刀投げじゃなくて、ジュニアの子との刀投げで宮舘くんが受け取る側っていう。ここにも継承が見えてすごくよかった・・・そう、春の公演の目的の一つは先輩から後輩への技術と心情の継承だもんね、見れてよかった…。

そんなアクロバットをちりばめたパフォーマンスのあとに、ハンモックフライングですよ。
ちらっと噂できいていたハンモックフライング。いや、これ全体のラストにやる演目じゃないよねってくらいフィジカルとメンタルを使う演目だった。ハンモックという名の垂れ下がった布を使って、ふっかが3本のかなり距離のある布を空中ブランコみたいに渡っていったり、3人それぞれがひとつのハンモックに腕の力でぶら下がって足を布に絡ませたと思ったら、滑り落ちるみたいに一気に逆さ吊りになるんですよ??
しかもさ、そこで回転するんだけどだれよりもふっかがいちばん回転速度が早いの。GALA三人組だといわだてがアクロバット強いイメージがあったから、まさかふっかがあんなに二人よりも高回転のすごいアクロバットをすると思わなくて、しかもあのド終板で…!惚れてしまうよ本当に。

そんなアクロバット演目を決めたあとはダメ押しの大雨の中でのダンス。
もう、もう、心がさぎゅってなるわけですよ、そら去年滝沢歌舞伎のラストでの五条大橋とかでの雨の中の演目は見たけど、みたけどさやっぱりこう生でずっと頭から演目を見てきた中でのこのラストの雨の中でのダンスはすごかったんだよ…もうすすごかったしかいえてないのが非常にだめなんだけど・・。

『エンディング 風』

金色の衣装に身を包み直して舞台に現れるんですが、この演目2階以上の席から見る景色が非常に良いんです。
直前の雨がまだ舞台上に残っている関係で背景のスクリーンに映し出された風景と照明がきらきらとウユニ塩湖みたいに反射してるの、これマジできれい。そんな幻想的な世界の中で行う演目はフィナーレにふさわしくワクワクするけどちょっと終わってしまうもの悲しさのある曲でした。

アップテンポになるのがずるくてさあ、最後は笑って終わるんだよお祭りだからねみたいな感じがすごく好きでした。
あとさ衣装が、衣装がさ、宮舘くんのでかリボン…。リボンはデカけりゃでかいほどいいんですよのあのでかリボンみたいな大きめリボンがとってもあってて最後まで本当に宮舘担の見たいもの全部見せたろかスペシャルやってくれてありがとう・・

お祭りだった

「祭 GALA」はお祭りだった。

縁日に行った時に感じる、いつもと違う非日常で少し浮ついていて敷地を出るまでずっと楽しくて、帰り道ですら少し浮かれているようなやつ。
公演観終わって、最初に出てくる感想が「楽しかった、面白かったなあ」っていう感情だったんだけど、それが「あのシーンとこれと○○を見れたから楽しかった」みたいな、理由の積み重ねを頭の中で組み立てた結果導かれる「楽しかった」じゃなくて、頭の中を占めるのが漠然とした「楽しい」っていう感情だけだったみたいな。「なんも考えられーーん!たのしかったー!」のやつ。

比喩に話を戻すけど、縁日って自分が好きかどうか関係なく全てのお店が魅力的に見えるんだけど、GALAもそれに近くて、初めて聞く曲でも興味が薄れずダレず、かといって緊張し続けることなく、ずーーーっと感情の平均値が『楽しい』の100%でその中で自分の好きなものを見つけた時に気持ちが150%に振れるみたいな。
とにかく全部が全部よい。各演目内すみからすみまでみっっちりによい。彦摩呂さんに登場してもらいたい気持ちでいっぱい。
そう、思えるのは多分、安定感と、あの3人がやりたいことだけをぎゅうぎゅうに詰め込んだからなのかなと思ってて。

滝沢歌舞伎という舞台に立ち続けた土台があるからだと思うんだけど、祭 GALAは初演なのにもう何年もやっているような安定感と安心感があって、それも感じる感情トップが楽しかったになる理由のひとつなのかなと思う。
危うくない、ハードで難易度高いことをやってるんだけど演者が楽しそう、気負ってる姿を見せない。ハラハラすることもエンタメだけど、ハラハラってストレスの一つではあるからそれを意図的にさせる部分以外は極力削ぎ落とすあの安定感は、今回「たーーのしいなまじで!」を支えた一つだと思う。
それから、作り手が純度100%のやりたい・作りたい・大好きを詰め込んだものって心をめちゃくちゃに揺さぶってくるので。できるかどうかわかんないけど、まあ大丈夫できるよ!ぐらいの感じで技術的にも体力的にもギリギリのラインをせめたものを沢山詰め込んだのかなあなんて思いました。

構成と演出の話

私には集中力が続かないって悪い癖があって、観劇したり映画を見たりライブに行ったりすると目の前で繰り広げられてるものから一瞬思考が離れて、他のこと考えながら観てしまうことが多々あるんだけど。今回のGALAってそれが全く無くてずっと舞台に集中できていた気がするんですよね。

それは一つずつの演目が魅力的っていうのもあるんだけど、3人が作り上げた構成もデカいなと思ってて。
例えば、場繋ぎ兼導入の映像とか、演者による次の演目への箸渡しのシーンが結構短かったなあと思って。それか映像が流れながら演者がパフォーマンスするみたいな。止まる時間がとにかくなくて、演目と演目のつなぎ目のグラデーションがきれいというかなんというか。特に3人のソロ曲の所。セットはそれぞれ違うのに、「新世界」が終わったら紗幕が降りてそこに映像がすぐ出る、「あの日の少年」が終わったら、最後の紫の円の縁に赤が混ざってそれが赤い塗りつぶしの円になり円形窓のセットが出て「MOON」が始まる。一切意識を途切れさせることなく演目を滑らかに続けるのすごかったなあと思うのです。

あとは、世界観への没入度。
演舞場の入口が門?みたいにGALA仕様になっててお祭り感がすごくて、ロビーには提灯がたくさんぶら下がってて開演前の舞台には紗幕に写った鳥居。それからこれは私のGALA大好きポイントのひとつなんですけど、最後ひかる発声の一本締めをしたら鳥居がざざーーっと出てくるんだけど、その時点でまだ手は胸元で合掌状態だから自然と神社に参拝してる形になるんだよね。
その仕掛けに気づいた時もかなり気持ちよかったんだけど、それプラス最後の最後明かりがつくまでお祭りという世界観にいさせてくれるのがすごく良かった。

この項目に書くことかわからないんだけど、この3人だからこそ「祭 GALA」ができあがったんだなって思うのですよ。
技術を引き伸ばすいわだてと、カンパニーを気遣いとコミュニケーションでまとめ上げるふっか。補い合ったんじゃなくて、得意な方面の掛け算がものすごくぴたっといった感じ。本当にバランスがいい。技術の中でもひかると宮舘くんで得意なジャンルが違うしね。
長年滝沢歌舞伎で培ったものと、ここ数年で得た知識と経験と、何年にも渡る信頼関係と。生まれるべくして生まれたんだなあ。

根底にある「楽より楽しく」

ザ・プラン9という芸人さんの本公演内の台詞で「楽より楽しく。楽な道よりも、茨の道だとしても楽しい方が良い」みたいなのがあるんだけど、今回まさにこれだったなあと思いました。

全演目に対して「和と洋のエンターテインメント」「祭」の奥に「俺達が感じる楽しい」が鎮座してる感じ。
ひかるがパンフとか雑誌のインタビューで話してた「2人には肉体的に『これはキツイ!』って思うことに挑戦してほしい、心のそこから全てを出し切った時の感覚ってあるじゃない?」と「舘さんがめっちゃ汗かいてキツそうな顔してるところが見たい、なんでかって去年SANEMORIを見たから」みたいな内容がまさにそれだと思うんですけど。
限界を迎えた先の楽しさ、新しいことへの挑戦としての楽しさ、培ってきたものを武器に何倍にもする楽しさとかのか「楽しさ」。
Dancing floorの台宙、殺陣からのポールダンスフライング、長時間の場を己の話術でぶん回す(精神的な方)、本格的な伝統芸能への挑戦(精神的な方)、後半での寸分たがわぬレーザーを使ったダンス、終盤に持ってくる連続アクロバットからのハンモックフライング。
うっすら漂う企画段階で色々アイデア出しした時に「これ面白そうじゃない??」「だったらこれもやってみたらよくない?」「じゃあこっちにはこの要素も足してー」「めっちゃ楽しい!!」みたいな。無邪気に現実は一旦おいておいて、自分達がやってみたいやったら楽しそうなことすべて詰め込みました!!っていう感じ。
そんな「しんどいけど、楽しい!!!」が全体の演目に共通してたから、「和と洋」「祭」のテーマの中で最大限の振り幅つけてもバラバラにならずに一体感があったかなあと。

でもここで大事なのが、二度目になるけどお客さんを常にハラハラさせないことなんだよね。
宮舘くんのポールダンスフライング、ふっかの長尺の台詞ぶんまわし✕落語の口上、ひかるの9枚変面とレーザー演舞。チャレンジングなことしてるけど、必要以上の観てて疲れてしまうようなハラハラがないというか、表情は真剣だし瞬間的な緊張感はやっぱり感じるんだけどエンタメ内に収まってる感じ。
それってすごいなあと思っていて、私があの3人に常日頃思ってる「何でもできる」ってイメージが強いのかもしれないけど、それでもさ、あの短期間の練習時間でそう魅せるのはマジですごいよね。

脇にそれるけど、ひかるの「舘さんがめっちゃ汗かいてキツそうな顔してるところが見たい、なんでかって去年SANEMORIを見たから」っていうのを見て、同じようなこと考えてる同担がグループ内にいるの強いな、勝ち組だなって思いました。
ことが事なので積極的に言えないんだけど、私もSANEMORIの時に宮舘くんが限界の先で自分の命を燃やして演技するところ観て「命を燃やすことで生まれる熱量や良し、そうか、いのちっておいしい…おいしい…おいしい…イノチオイシイ」ってやばめの怪異みたいになっていて、でもそんなもう一回見たいななんて口に出すこともできず。なので本当に岩本先生ありがとうございます。ギリギリに挑む宮舘くんも。演技上で物理的に命がギリギリの宮舘くんも見ることができました。特に後半の命ギリギリの方はひかる信長の手によってだったので、変な声出そうになりました。

来年以降の「祭 GALA」

宮舘くんがパンフレットで、9人から3人になったことで小規模に見えてしまわないようにみたいなことを言ってたけど、現時点で滝沢歌舞伎 3人版ではないし、きちんとこの3人の奇跡みたいな組み合い方で出来上がった「祭 GALA」だった。だからこそ、ここからどうなるのかすごく楽しみでしょうがない。もう出来上がってるところから、120点からどう変わっていくんだろうって。
宮舘くんの伝統芸能チャレンジ枠が独立して一人でやるのかなとか、ふっかの落語的な語りチャレンジは落語のままいくのか弁士に近いものになるのかなとか、ひかるがこのまま変面+新技術にして新しいエンタメを作り上げるのかそれとも全く違う分野に飛び込むのかなとか。ジュニアの子達もまた出るのであればもっと違うことにもチャレンジするのかなとか。腹筋太鼓みたいな名物がどこかで生まれるのかなとかとか。

個人的にGALAで伝統芸能チャレンジしまくった宮舘くんが、GALAでの経験を経て今度は自分から伝統芸能の世界にチャレンジする別の公演っていう世界がいつかきたら膝から崩れ落ちてしまうと思う。見たい。絶対見たい。


なので、来年以降の「祭 GALA」が今から楽しみで楽しみでしょうがないです。